皆様は「タバコとお口の中の関係で、思い付くことはどんなことがありますか?」と問われたら、どう答えるでしょう? たいていすぐに頭に浮かんでくるのは「歯が汚れる」ということではないでしょうか?
それは自分で直接簡単に見つけられるからでしょう。しかし、このことは審美的(見た目的)には問題ですが、病的な問題はほとんどありません。では、何が病的な問題なのでしょう?
日本人の喫煙率は成人男性43.3%、女性10.2%(2002WHO)。そんな中でタバコの害としての肺がんは98.5%とほとんどの方が知っていると答えていますが、タバコの害としての歯周病は17.7%の方しか知らない状態です。
タバコが歯周病に与える影響は、喫煙者本人のみでなく、その周りの人にも影響を及ぼすこと(受動喫煙)も確認されています。
病的な問題とは、タバコの有害物質により歯肉の毛細血管が収縮し、十分な栄養が運ばれるのを妨げられることや、唾液の分泌量が減少することにより、より早く歯周組織(歯肉、歯を支えている骨など)が破壊されることです。そして、この破壊は、初期には自覚症状をほとんど伴いませんので、気が付いたときには既に相当歯周病は進行してしまっています。
実際、臨床の現場ではこのことによく直面します。明らかに喫煙者の歯周組織には問題が多い。また、禁煙を促すアドバイスにより、賢明な方は努力され、本当に見違えるように改善されていく現実も目にします。
折角、虫歯が一本もないと自慢していた歯も、それを支える歯周組織がダメになれば失ってしまいます。タバコだけが歯周病の原因ではありませんが、今まで書いてきたように大きな悪影響を及ぼす要因であることは、間違いありません。
一生、自分の歯で食べられるようタバコは止めましょう! |